ナマケモノブログ。

ぼーっとしようよ。

妄想。

人生について、ふと考えることがある。暇つぶしがてらに、理想の生活を妄想する。

大抵、理想の生活や人生について考えるのだとしたら、現役時代を妄想するだろう。

でも、僕はどうしたって老後を妄想する。現役時代に理想がないとも言える。

僕は、暖炉の前の安楽椅子に座り、パイプをふかしながら読書をしたい。

これが僕の完璧な理想だ。

どこか山奥だろうか。雪がしんしんと降っている。暖炉がパチパチと音を立てるのみで、世界から隔離されたかのようだ。深夜も周り鳩時計は2時を指していた。

僕はゆっくりと安楽椅子を傾けながら、本を読んでいた。この雪で停電になったのか、電気がつかない。どうにもできないので、暖炉の前で電気が復旧するまで時間つぶしだ。暖炉の揺れる炎じゃあ読みにくくて仕方がないが、既になんども読んだ本だ。特に問題ない。

俗世とは離れた、仙人のような暮らしにずっと憧れていた。ようやっと、数年前に会社を退職し、退職金で田舎の山奥に引っ越した。夢がかなった、そう思ったのも束の間、現実問題が襲ってきた。人里離れた土地だ、もしなんかあった場合は全て自分でしなければならない。老いた体にとっては些か無理のある話が山積している。自分1人だったら、正直生きていけなかったと思う。だが、僕が退職するその年に、アンドロイドが発売された。彼らは、人間のように、人間以上に働く。彼らが生まれたことで、人間は働く必要がなくなるとまで言われていた。僕は昔からSFが大好きだった。老後の貯金をだいぶ使ってしまったが、彼を手に入れた。

今では、それが大正解だったことを日々実感している。

 

といった具合の妄想をしている。楽しい。